猫の食器を洗うとなると人間用の洗剤が手っ取り早いですが、本当に使っていいのか疑問が残りますよね。
人間用の洗剤を使えば、猫の食器の汚れは落ちます。
ですが、人間の洗剤を猫の食器に使うことが猫の体に良いということはなく、害があるかもしれません。
猫への害を考慮して人間の洗剤を使いたくない場合は、猫の食器をクエン酸や重曹で洗う方法があります。
ここでは人間用の洗剤は本当に猫に害があるのか、クエン酸は害がないのか、クエン酸を使った食器の洗い方について考えていきましょうー!
猫の食器は人間用の洗剤もクエン酸も害がある?
猫の食器を洗うのに人間用の洗剤は使わないほうがいいですが、気になるのは「クエン酸を使っても本当に害がないのあ?大丈夫なのか」ということ。
どんなクエン酸を猫の食器に使うのかにもよりますが、結論は人間用の洗剤を使うよりもはるかに安全で害がありません。
人間用の洗剤は使ってはいけない?
猫の食器の汚れを落とすのにクエン酸がよくて、人間用の洗剤は害があるから絶対にダメということではないですが、多くの人間用の洗剤は多少なりとも猫に害を与えます。
人間用の洗剤は合成の界面活性剤など化学物質が含まれており、香料によっても急に猫が体調不良になることもあります。
基本的に「人間用の洗剤を使った場合はしっかり洗い落とせば害がないから、猫に使っても大丈夫」と言われます。
しかし、洗剤の洗い残しや、洗剤の香害もあることは考慮したほうがいいでしょう。
これは洗濯で使用する柔軟剤やアロマなども同じで使うものによって害があります。
また、人間の嗅覚ではわからない食器に付いた洗剤の臭いは、あなたが思う以上に猫を不快にさせたり体調不良の原因となり得ます。
魚の水銀と同じように、化学物質は猫の体内に蓄積されてしまうのです。
人向けの観葉植物やハーブも危険なものばかりではなく、安全なものがあります。
クエン酸も猫に害がある?
クエン酸とは食べ物など自然界に存在し、梅干しやレモンなどに含まれている酸っぱい成分です。
トウモロコシやサツマイモのデンプンを発酵させて作った粉末です。
クエン酸はキャットフードにも含まれているので、クエン酸を猫がちょっと舐めたくらいなら大きな害はありません。
何なら、良いクエン酸を使えば、猫の健康の維持に役立つこともあります。
食器洗いに最適
さらにクエン酸は猫の体に害がないだけでなく、猫の食器を洗うのに適しています。
人間用の洗剤を使えば猫の食器汚れは簡単に落ちそうですが、実は人間の洗剤では猫の食器に残るヌメリ=バイオフィルムは落としにくく、食器に残ったバイオフィルムを猫が舐めることで、食器も猫の口の中も雑菌が繁殖し続けてしまいます。
汚れ落としの基本は中和なので、酸性のクエン酸はアルカリ性であるヌメリに強く、猫の食器の汚れもバッチリ落としてくれるのです。
他にも猫の食器だけでなく、尿石も落ちるのでトイレ掃除にも使えますよ!
トイレの消臭や除菌もでき、猫にも環境にもやさしいのもメリットですね。
クエン酸で猫の食器の汚れを落とす洗い方
クエン酸での洗い方は簡単!
粉末のクエン酸を水やお湯で溶かして、猫の食器を洗うだけです。
クエン酸の量は400mlに小さじ1が目安。
ダイソーのスプレーボトルを使って、クエン酸スプレーを作ってもいいですね。
クエン酸スプレーの使用期限は1週間程度です。
カビや殺菌には注意してください。
食器を洗う際は人間用のスポンジは使わずに、猫用のスポンジを用意しましょう。
クエン酸はお湯で溶けやすいので、お湯で溶かして洗うと汚れが落ちやすいです。
食器の汚れが落ちにくい場合は、クエン酸で1分くらい付け置きにして洗います。
猫の食器は毎食後に食器を洗うのがいいですが、最低でも一日に1回は洗いましょう。
クエン酸や重曹で洗うだけでなく、時々でいいので煮沸消毒するとより猫の食器を清潔に保てます。
クエン酸で落ちない食器の汚れは重曹を使う
クエン酸は食器のヌメリが落ちて猫の体にも安全なものですが、苦手な汚れもあります。
油の汚れはクエン酸では落ちにくいため、頑固な油汚れは重曹を使うといいでしょう。
クエン酸は酸性で重曹は弱アルカリ性なので、用途でクエン酸と重曹は使い分けるといいです。
- クエン酸
- 重曹
水あか・尿石・黄ばみなど
手垢などの皮脂汚れ・油汚れや焦げなど
重曹は生ごみの消臭(酸性なので)にも効果的です。
お菓子やパン作りに使うベーキングパウダー・コンニャク・医薬品などに使用されています。
クエン酸と同じようにどんな重曹を使うのかによりますが、猫の食器を洗うのに人間の洗剤よりも害がありません。
重曹で皮膚が溶けるという誤情報もありますが、重曹は石けんよりもPHが低いので問題なし。
重曹を使う場合は、200mlに対して小さじ2杯です。
水に溶けにくいのでお湯を使いましょう。
猫の食器をクエン酸で洗う注意点
猫の体に優しいクエン酸ですが、猫の食器に使う上での注意点もあります。
クエン酸と相性の悪い食器は使わない
クエン酸と相性の悪い材質の食器をクエン酸で洗うと、劣化してしまいます。
金属や塗装されているものなどへの使用はやめましょう。
猫の食器が陶器・ガラス・プラスチック・ステンレスなら大丈夫です。
ステンレスもクエン酸は使えますが、フードの塩分でサビたり劣化するのでやめたほうがいいですね。
クエン酸の濃度を濃くしすぎない
クエン酸の濃度は、水200mlに小さじ1が基本です。
基本的な希釈割合は40倍。
クエン酸の濃度を濃くすれば除菌や消臭力は強くなりますが、濃度が高い分、素材や肌へのダメージも大きくなります。
食器をクエン酸でつけ置き洗いする際に、長時間放置することも控えましょう。
猫の食器の汚れを洗う分には、そこまで濃度を濃くする必要はありません。
クエン酸は油汚れには弱いので、汚れが落ちない場合はクエン酸の濃度を濃くするより重曹を使うといいでしょう。
重曹の濃度も濃くすると、猫の食器に白い粉が残ってしまうので要注意です。
重曹や塩素系漂白剤と混ぜない
混ぜるな危険でよくある、塩素系漂白剤と酸性の洗剤への併用は、有毒ガスを発生させます。
猫だけでなく人間にも大きな被害が出ます。
クエン酸は酸性の洗剤なので、パイプクリーナー・カビキラー・ハイターなどのような塩素系漂白剤との併用にご注意ください。
また、重曹とクエン酸を混ぜるのもやめたほうがよさそうです。
茂木和哉さんによると、「洗浄力や消臭力を打ち消す中和反応が起こってしまい無意味になる」とのこと。
重曹とクエン酸は混ぜる方がいい!という情報もありますが、僕は混ぜないようにしています。
猫の食器を洗うのに人間の洗剤を使う場合
ぶっちゃけクエン酸や重曹を溶かして洗うのは面倒です。
なので洗剤で洗うのが楽なんですが、猫の食器を人間用の洗剤で洗う場合は、以下のことに注意しましょう。
- プラスチックの器は使わない
- 無香料や臭いが少ない洗剤を選ぶ
- 洗剤の成分にこだわる
猫の食器に人間用の洗剤を使う場合、洗剤の臭いが付きやすいプラスチックの食器を使わないようにします。
洗剤は割高ですが、界面活性剤が不使用の猫や犬などペット用の洗剤もあるのでそれらを選ぶといいでしょう。
我が家ではミヨシ石鹸「無添加食器洗いせっけん」やシャボン玉石鹸の「台所用せっけん」を使っています。
人間の食器に使っているのですが、無添加石鹸なので合成界面活性剤や化学物質は不使用のため、猫の食器にも使っています。
洗剤の専用ボトルが使いにくかったので、今はダイソーの詰め替えボトルに入れて使用しています。
ただ、パーム油の生産国では森林破壊や社会問題があり、原料に使用されているアブラヤシの栽培(農薬や化学肥料)や洗剤の製造過程は気になるところ。
猫の食器汚れは人間の洗剤はダメ?クエン酸での洗い方のまとめ
猫の食器の汚れは、人間用の香料が強い洗剤は避けたほうがいいです。
人間用の洗剤を使う場合は、無添加せっけんの洗剤を使って洗い残しがないように注意しましょう。